こんにちは
年子ママのななこです🌸
「歯科医師の家庭なら、子どもの歯磨きもバッチリでしょ?」
…なんて思われがちですが、実際はぜんぜん完璧なんて無理なんです。
私は歯科医師で、夫も同業。
そんなわが家でも、上の子は初めての育児でガーゼケアすら余裕がなかったし、下の子の歯磨きには毎晩バトル中です。
この記事では、小児歯科学会や最新の論文をもとにした0〜2歳の理想的な歯磨き習慣と、
現実にはどうしてもゆるくなりがちな「わが家のリアル」をあわせて紹介します。
- 歯磨きはいつから?
- フッ素や歯磨き粉っていつから?
- フロスって本当に必要?
育児と歯科の間でゆれるママとして、等身大でお伝えします。
- 【前半】「理想的な歯磨き習慣」ってどんなの?〜0〜2歳のむし歯予防ガイド〜
- 【後半】我が家の実際の歯磨き事情 〜完璧じゃないけど、できることを少しずつ〜
- 育児に正解はないけれど、「続けること」がいちばんの正解
- 🦷【保存版】歯科医師ママのおすすめケアグッズ一覧
【前半】「理想的な歯磨き習慣」ってどんなの?〜0〜2歳のむし歯予防ガイド〜
まずは、0〜2歳の理想的な歯磨き習慣について解説していきます。
◆ 歯が生える前(0〜6か月):まずはお口に触れることから
まだ歯が生えていなくても、お口に触れる習慣づけは始めてOK!
ガーゼや綿棒でそっと歯ぐきをぬぐったり、指で上唇の裏をやさしく伸ばす練習を。
上唇の裏(上唇小帯)は嫌がる子が多いけど、少しずつ慣らしてあげることが大事。
◆ 歯が生えたら(6か月頃〜):歯磨きデビュー!
1〜2本、乳歯が顔を出してきたら歯ブラシスタートの合図。
最初はチョンチョンと1〜2回触るだけの練習から始め、
慣れてきたら1本5秒くらいを目安にやさしく磨いてあげましょう。
上唇をしっかりめくって見える範囲を広くして磨くことがポイントです。
◆ 歯ブラシ選びのポイント
ヘッドは小さく、毛先は丸く加工されたものが◎
子ども用と仕上げ磨き用の2本を用意
子どもには好きな色やキャラクターのものでもOK!
◆ フッ化物(フッ素)の取り入れ方
乳歯は生えたばかりの時期が一番虫歯になりやすい!
だからこそ、生えてすぐのタイミングでフッ化物塗布を開始するのがもっとも効果的とされています。
歯科医院でのフッ化物塗布は、前歯が上下に生えそろう頃から
自宅では、500〜1000ppmの子ども用歯みがき剤を「米粒大」で使い始めてOK
飲み込んでも心配いらない程度の量なので、無理にうがいさせなくても大丈夫です
◆ 仕上げ磨きはいつから?いつまで?
仕上げ磨きは、歯が生えたその日から始めて、少なくとも小学校低学年までは続けたい習慣。
特に、2歳頃までは上の前歯の歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目がむし歯の好発部位なので重点的にケアを。
子どもはすぐに動くので、頭をしっかり固定した体勢で磨くようにする
唾液がたまってきたら、歯ブラシを一度抜いて飲み込ませる配慮も忘れずに
◆ フロスは必要?
フロスに関しては、「使ったほうがいいの?」と悩む声が多いですよね。
2023年に発表された自己フロッシングの効果に関する論文では、12歳以上の子どもで毎日フロスをしている群は虫歯の有病率が低いという結果が出ています。
ただし、この研究はあくまで自己申告ベースの観察研究であり、
「必ずしも全員にフロスが必要」というほどの強いエビデンスではありません。
特に0〜2歳では、 歯と歯の間にすき間があれば、基本的にフロスは不要
奥歯の接触面がしっかり出てきた頃に、夜だけでも保護者が通してあげるとベター
「完璧にやらなきゃ」と思わずに、できる範囲でプラスアルファのケアとして取り入れればOKです◎
【後半】我が家の実際の歯磨き事情 〜完璧じゃないけど、できることを少しずつ〜
理想的な歯磨きの方法は分かっていても、育児の現場はそんなにうまくはいかないもの。
ここからは、我が家の実際の様子を正直に書いてみようと思います。
◆ 歯が生える前のケアは…正直やっていませんでした
上の子のときは初めての育児で毎日が手いっぱい。
ガーゼで歯ぐきをぬぐう余裕なんてまったくなく、
「歯が生えるまでは何もしなくても大丈夫」と思って過ごしていました。
2人目が生まれてからもバタバタ続きで、やっぱり同じようにできず…。
でも最近は少しずつ時間や心の余裕も出てきたので、
お兄ちゃんが歯磨きされている横で、
妹もガーゼでお口を拭う練習をしてみようかなと思い始めています。
◆ フッ素塗布はしっかり通っています
フッ素塗布は定期的に、だいたい3ヶ月に1回ペースで通院しています。
これは忘れず続けられている我ながら数少ないポイントかもしれません。
歯科医院によって次の予約をすぐに取ってくれるところと
また希望時に電話してくださいと言われるところがあるかもしれません。
私的には次回の予約をその場で取って帰ることをお勧めします。
自分も忘れないですし、子供にとっても小さい頃から歯科医院に慣れておくことは大人になっても定期検診に行く習慣となり、生涯にわたって歯を守る習慣につながります。
まだ0歳から2歳くらいの赤ちゃんは小児専門の歯科医院の受診がお勧めです。
◆ 歯ブラシは2本使い:子ども用と仕上げ用
特別高価なものではなく、ドラッグストアで買えるものを使用しています。
ただし選ぶときには、
- ヘッドが大きすぎないか
- 毛が硬すぎないか
には注意しています。
◆ 歯磨き粉は最初から使用。でも…拭き取りはしてません
歯磨き粉は最初から米粒大で使用しています。
もちろん吐き出すことはできませんが、気にせず使っています。
本当は拭き取ったほうが良いとわかってはいるけど、正直、毎回そこまでやる余裕はなく…。
◆ フロスは未導入。でもそろそろ始めたい
上の子の前歯の間がけっこう詰まっているので、
「これはフロスしたほうがいいな」と思いながらも、まだ使えていません。
最近は子どもが歯磨きに少しずつ協力的になってきたので、夜だけでもフロスを取り入れてみようかなと考えています。
◆ 仕上げ磨きは必ず!ただし、毎回格闘です
我が家では「歯磨き=大人が磨くもの」という認識。
子どもには歯ブラシを持たせて「自分で磨いた気分」になってもらったあと、
足の間に子どもの頭を挟んで仕上げ磨きをしています。
とはいえ、毎回スムーズなわけではなく、
- すごく暴れる日
- すんなり磨かせてくれる日
の差が大きいのが現実…。
◆ 完璧じゃない。けれど、最後の1回は気を抜かない
「ちゃんと磨けてるか?」と聞かれると、たぶん全然完璧じゃありません。
でも、寝る前の歯磨きだけは必ずやるようにしています。
甘いおやつを食べる日もあるし、気を抜くとブラッシング時に
歯ぐきから出血(軽い歯肉炎)になることも。
だからこそ、最後の仕上げ磨きは“心を鬼にして”固定してしっかりやるようにしています。
「そこまでしなくても…」という声もありますが、
我が家の子は油断するとすぐ歯ぐきに症状が出るので、ここだけは譲れない部分です。
育児に正解はないけれど、「続けること」がいちばんの正解
理想どおりにはいかなくても、“やらないより、やる方がいい”。
毎日のケアを積み重ねることが、子どもたちの将来の歯を守る一歩になると信じて、
これからもできる範囲で続けていこうと思っています。
🦷【保存版】歯科医師ママのおすすめケアグッズ一覧
歯科医師の視点から、本当に使ってよかった&人にも勧めたいケアアイテムを厳選しました。
すべて市販で手に入るものなので、ぜひチェックしてみてください。
① 仕上げみがき用歯ブラシ
ライオン kodomo デンターEX 仕上げみがき用(0〜6歳)
▶︎ 小さなヘッド&長い柄で、大人の仕上げ磨きが圧倒的にしやすい定番アイテム。
② 子ども用歯ブラシ(乳幼児向け)
ライオン kodomo デンターEX(0〜6歳・乳幼児練習用)
▶︎ 仕上げ用とは別に、本人用も用意して自分磨きの練習に。
③ 子ども用歯みがき粉(ペーストタイプ)
チェックアップkodomo(950ppmF・ストロベリー/バナナなど)
▶︎ 泡立ち控えめで仕上げ磨きしやすい。味のバリエーションも豊富で、子どもが嫌がらない◎
④ 子ども用歯みがき粉(ジェルタイプ)
チェックアップジェル(950ppmF)
▶︎ 就寝前の仕上げ磨きにおすすめ。無研磨・低発泡タイプで、歯にフッ素を長く留めたい時に◎
特に950ppmはむし歯予防効果が高く、仕上げみがき後の「最後のひと塗り」にぴったりです。
⑤ 子ども用デンタルフロス
フロスちゃん(持ち手付き・子ども用)
▶︎ 前歯の隙間が狭くなってきたら。仕上げ磨きのあとに「ちょん」と入れるだけでも◎
※当ブログにはアフィリエイトリンクが含まれています。紹介する商品は、歯科医師である筆者が実際に使用・信頼しているものです。
参考文献
- 日本小児歯科学会. 乳幼児の歯みがきQ&A (2023年アクセス)
- American Academy of Pediatric Dentistry. Guideline on Infant Oral Health Care. Pediatr Dent. 2023;45(6):180-185.
- Verhoeven D, Verhoeven D. Efficacy of dental flossing and frequency of oral gingivitis in children and adults. medRxiv preprint. 2024 Sep 3.
年子育児に奮闘中です…!よかったらポチッと応援お願いします♪
長男でトライしたBLWについての記録
ストロー飲みも我が家では練習しました